はじめに・・・
不動産競売の魅力とリスク
「不動産競売」とは、借金の支払えなくなった債務者が所有している不動産を地方裁判所が差し押さえ、その不動産を売却して借金の弁済に充てることをいいます。債務者が担保としている不動産を、債権者である金融機関などが裁判所に差し押さえを申し立てます。
裁判所はその申し立てを審議し問題がなければ、その不動産を差し押さえます。そして、競売にかけ、一番高く入札してくれる人に不動産を売却し、その代金を債権回収に回します。
この業界の「競売」は、専門家は「けいばい」と読む場合が多いようです。扱われている不動産と総称で「競売不動産」といいます。
不動産競売の簡単な流れ
現在の不動産競売の最も一般的なシステムに「期間入札」があります。その流れを簡単に追ってみましょう。
金融機関など、債権者の申し立てのもとに競売が決定すると、裁判所はその不動産の情報リサーチを行います。そのリサーチ結果をもとに競売参加者のために資料が作成され、その不動産が売却される旨を裁判所が発表、売却される不動産の情報が一般に公表されます。
このとき競売に参加する人たちは自分でその不動産に関するリサーチを行い、入札に参加するかどうか検討します。入札期間がスタートすると、入札予定の参加者は所定の保証金を裁判所に納付し、裁判所に入札価格を提示します。定められた期日になると入札者たちの入札価格が記入された入札書が開封され(開札)、一番高額の入札者が落札者となります。
買受人である落札者が代金を納付するとその不動産の所有権が移行し、不動産登記の書き換えが行われます。その後不動産の引き渡しが行われます。
この流れが不動産競売の基本的な流れです。
不動産競売の魅力とリスク
近年、不動産競売は飛躍的な変化を遂げています。
競売に参加するのは、以前は不動産業者でも専門的に競売物件を扱っている業者ばかりで、ある種の閉鎖的環境で行われていました。競売自体も民事執行法以前は市場のような競り売りで行われていたため一般の人にはとても参加しにくい環境だったのです。しかし昭和54年の民事執行法制定を気に、よりオープンで健全な不動産競売を実現するために法改正が相次ぎ、法整備が進み、一般の人でも比較的参加しやすくなったことで、不動産競売にスポットが当たり、その安価さが注目を集めるようになりました。
しかし、いくら法が整備されたといっても、一般の人が不動産競売に参加するためには、知識が必要で、また多くのリスクが存在します。
最後まで実際に手に入るのか分からず、その不動産自体の本質を見抜くことが難しい不動産競売には、宝探しに似たロマンがあります。普通の不動産売買よりもドラマティックな要素を多く含んでいるのが不動産競売なのです。